リーダーとは ~リーダーの役割や大切なこと、必要な要素やスキルを解説~
日本では2008年に生産人口だけではなく総人口も減少に転じました。
それにともない、少子高齢化やグローバル化、社会の多様化が進み、
市場変化のスピードは加速しています。
結果、企業間競争はますます激しくなっており、
現代は『危機の時代』といえます。
そして、そんな危機の時代に求められるのが“リーダー”です。
ここでいうリーダーは、中堅社員の中でもとくに、
将来管理職や経営層を担ってほしいとされている、
リーダー層の人材のことを指します。
ニューノーマルといわれる時代を乗り越え、
組織として持続的に成長していくためには、
組織をけん引するリーダーの存在が不可欠です。
本日は、そんなリーダーの役割やリーダーにとって大切なこと、
リーダーに求められる要素やスキルをご紹介します。
▲成長を実感し、自社で活躍の幅を広げていける人材の育て方はこちら
目次[非表示]
- 1.リーダーとは
- 2.リーダーとリーダーシップの違い
- 3.リーダーとマネジャーの違い
- 4.リーダーの役割とは
- 5.リーダーの具体的な業務役割とは
- 5.1.ビジョンや目標を設定する
- 5.2.計画を立て、業務管理をおこなう
- 5.3.メンバーの模範になる
- 5.4.メンバーを育成する
- 5.5.組織の結節点になる
- 6.リーダーに必要な3つの能力
- 6.1.リーダーに必要な気づく力
- 6.1.1.これまでの考え方や仕事の進め方を見直そうというマインド
- 6.1.2.柔軟かつ論理的な思考力
- 6.2.リーダーに必要な聞く力
- 6.3.リーダーに必要な指し示す力
- 7.リーダーに求められる10のスキル
- 7.1.気づく力に必要なスキル
- 7.1.1.【戦略プランニングスキル】
- 7.1.1.1.~外部環境把握スキル~
- 7.1.1.2.~内部環境把握スキル~
- 7.1.2.【意思決定に関する思考スキル】
- 7.1.2.1.~概念化思考スキル~
- 7.2.聞く力に必要なスキル
- 7.2.1.【チームビルディングスキル】
- 7.2.1.1.~役割を明確にするスキル~
- 7.2.1.2.~信頼関係を構築するスキル~
- 7.2.2.【コミュニケーションスキル】
- 7.2.2.1.~相手に対して関心を示すスキル~
- 7.3.指し示す力に必要なスキル
- 7.3.1.【プレゼンテーションスキル】
- 7.3.1.1.~構造設計スキル~
- 7.3.1.2.~感情を表現するスキル~
- 7.3.2.【能力開発スキル】
- 7.3.2.1.~目標設定スキル~
- 8.リーダーにとって大切なこと
- 9.リーダーを育成するための研修事例紹介
- 9.1.■「なるほど!」と言わせるデータ活用法研修
- 9.2.■創造的思考力研修
- 9.3.■ロジカルコミュニケーション研修
- 10.リーダーの育成ならカスタムメイド研修をご利用ください
リーダーとは
リーダーとは、
将来組織の中核を担ってほしいと期待されている人材のことです。
定めた目的や目標に到達するため、
周囲を導く役割を担うことを期待されています。
リーダーは、組織に良い影響を与え、組織を引っ張る大きな力となる存在です。
組織を引っ張るリーダーが、主体的に仕事に参加し、
リーダーシップを発揮することは、
組織の生産性をあげることにつながります。
リーダーとリーダーシップの違い
リーダーは、
一般的に、中堅社員の中でもとくに、
次期管理職や経営層を目指してほしいと考えられている社員のことを指します。
肩書がないこともありますが、組織に大きな影響を与え、
将来組織を引っ張る存在になってほしいという層の社員がリーダーです。
一方でリーダーシップは、
新入社員から役員まで、誰でもが発揮できる能力のことです。
リーダーシップを発揮することで、組織をまとめ、目標を設定し、
その方向へ導くことができるようになります。
▼リーダーシップの種類については以下の記事から詳しく知っていただけます
▼社員全員がリーダーシップを発揮するシェアド・リーダーシップについては、
以下の記事から詳しく知っていただけます
リーダーとマネジャーの違い
リーダーと似た場面で使われる言葉に、マネジャーがあります。
両者の違いを簡単にいうと、
リーダーは、“船の目指す先を示す存在”であり、
マネジャーは“船が正しく進むための羅針盤のような存在”である、
ということです。
リーダーは、
チームの先頭に立って全体の方向性を示し、メンバーを導く存在です。
ですので、リーダーは、
メンバー全員が同じ方向に前進できるようにする責任者であるといえます。
一方でマネジャーは、
目標達成の仕組みやツールである「マネジメント」をおこなう責任者であり、
メンバーをサポートしつつ、目標達成に向けて尽力する存在です。
両者の大きな違いは、
リーダーには肩書(権限)がないことが多い、ということです。
マネジャーは、仕事の優先順位を決めたり、
雇用や異動を決めたり、評価や報酬を決めますので、
どうしても肩書(権限)が必要です。
一方でリーダーに求められるのは、
何をやるべきなのかを考え、示し、実践していくことです。
ですので、チームリーダーのような肩書を持つ場合はありますが、
マネジャーのような権限を持つ必要はありません。
リーダーには、組織に必要なことを見極め、
率先垂範して行動することが求められるのです。
リーダーの役割とは
リーダーの役割とは、
「目標を掲げてメンバーに伝え、目標達成に向けた計画を立て、
メンバーを巻き込みながら行動し、
一方でメンバーの模範となって計画を実行・管理すること」です。
リーダーの具体的な業務役割とは
リーダーの役割をもう少し具体的に分解すると、
以下の5つに分けられます。
①ビジョンや目標を設定する
②計画を立て、業務管理をおこなう
③メンバーの模範になる
④メンバーを育成する
⑤組織の結節点になる
ビジョンや目標を設定する
リーダーは、船の目指す先を示す存在です。
ですので、リーダーにはまず、ビジョンや目標を設定して、
チームの方向性を明確化することが求められます。
ビジョンや目標のないチームでは、メンバーの視線がそろわず、
同じゴールを目指すことができません。
また、大きすぎるビジョンや目標は、
メンバーを混乱させるだけになってしまう場合もあります。
その場合には、目標を細分化したり、
個人別に目標設定や業務を割り振ることも、リーダーの役割です。
計画を立て、業務管理をおこなう
ビジョンや目標を達成するための計画を立て、
計画が進み始めたら現状を分析し、
必要に応じてフォローや改善施策を考えます。
ただ手助けするだけではなく、
効果的な仕事の進め方を構築するなど、幅広い選択肢を視野に入れて、
常にチームを良くしていくことが求められます。
また、自分だけでやろうとせず、メンバーを上手に巻き込むことで、
チーム内のコミュニケーションが活性化し、
メンバーが主体的にチーム活動に関われるようにします。
メンバーの模範になる
チームのメンバーが「目指すべき姿」として、
リーダーを目標にしてくれるように、
チームの方向性に沿った行動をするように心がけます。
みずからが手本となって高いパフォーマンスを示すことで、
メンバーを鼓舞し、チームを引っ張っていきます。
メンバーの模範になるというのは、
『7つの習慣』の著者であるフランクリン・コヴィー博士も取り上げている、
非常に重要なリーダーの役割です。
メンバーを育成する
次世代のリーダーを育成することもリーダーの大切な役割です。
自分の知識やノウハウ、経験談などを惜しみなく提供し、
他者の成長を助けます。
人に教えることは、自分の成長にもつながります。
リーダーは、自分や他者の成長に貪欲でなくてはいけません。
組織の結節点になる
リーダーは、チームメンバー間はもちろん、
上司や他部署などとも円滑に仕事を進められるよう、
積極的にコミュニケーションを取らなくてはいけません。
・言いにくいことでも建設的な意見としてしっかりと伝える
・メンバーによってメッセージを変え、モチベーションを上げる
・仕事がうまく進むよう、上司や他部署などと意見の調整をする
など、リーダーには高いコミュニケーションスキルが求められます。
また、意見を言いやすい環境や情報共有にストレスを感じない環境を整えるなど、
メンバーが活躍しやすい環境を整えることもリーダーの役割です。
リーダーに必要な3つの能力
これまでご紹介したように、
リーダーに期待されている役割は非常に幅広いです。
では、そんなリーダーにはどのような能力が必要なのでしょうか。
ここでは、リーダーに必要な能力を以下の3つに分けて解説します。
①気づく力
②聞く力
③指し示す力
リーダーに必要な気づく力
組織やチームで業務を継続しておこなっていると、
ある時点で合理的であろうとされる仕事の進め方が出来上がり、
仕事に対する固定観念が形成されます。
そのため、現状に対する業務効率化のような話は受け入れられやすいですが、
その仕事に対する新しい考え方やそもそもの疑問については
排除されてしまうことが多くなりがちです。
そんな場面においてリーダーは、
周囲のメンバーが発言・提案した新しい考え方を排除するのではなく、
これまでの考え方と冷静に比較し、
論理的、合理的に利益があるのであれば積極的に取り入れたり、
取り入れることを提言することが求められます。
そのために必要なものが、
・これまでの考え方や仕事の進め方を見直そうというマインド
・柔軟かつ論理的な思考力
の2つです。
これまでの考え方や仕事の進め方を見直そうというマインド
固定観念を見直そうというとき、スキルももちろん必要ですが、
それ以前に、見直そうというマインドを持たなくては、
土俵に立つことすらできません。
つまり、リーダーが、
自分や組織のコンフォートゾーンを飛び出す勇気を持てるかが重要です。
新しい考え方に触れた時に、一度立ち止まって、
これまでの考え方や仕事の進め方をしっかり見なければ、
本当に重要なことを見落としてしまうことにつながりかねません。
▼マインドを変えることの重要性や変え方についてはこちらのコラムをご覧ください。
柔軟かつ論理的な思考力
これまでの考え方と新しい考え方とを冷静に比較し、
論理的、合理的に判断するためには、柔軟かつ論理的な思考力が必要です。
また、そのためには、ある時点にだけ注目するのではなく、
仕事やものごとを一連の流れとして見ることも必要です。
たとえば、どのような情報やモノを用いて仕事を始めるのか、
各プロセスにおいて情報やモノがどう変化するのか、
あるプロセスが完了したら次に情報やモノはどう動くのかなど、
情報やモノの流れを追って見ることで、
これまでの考え方や仕事の進め方を、
より論理的・合理的に見つめ直すことができるようになります。
そこで必要となる代表的な思考力のひとつがトリプルシンキングです。
トリプルシンキングとは、
「ロジカルシンキング」「クリティカルシンキング」「ラテラルシンキング」の
3つの思考法をひとつにまとめた呼称です。
ロジカルシンキングは「情報の整理」、
クリティカルシンキングは「思い込みの排除」、
ラテラルシンキングは「新たな発想」のために使います。
▼トリプルシンキングの使い方と鍛え方は以下のコラムから知っていただけます。
リーダーに必要な聞く力
仕事や会議などコミュニケーションの場面で、
日本人がとくに苦手とすることの一つに、
「おかしいなと思ったことを口に出す」ことがあります。
調和を重んじるという文化の影響もありますし、
合理性やスピードを重視して、流れを断ち切る可能性のある、
あるいは新しい流れをつくってしまうかもしれないひと言が言えないという状況は、
よくあるのではないでしょうか。
より効率よく、より高品質に、
というのは従来の日本企業の成長戦略でした。
どのように仕事を進めていくか、ということが議題の中心にある、
いわゆる「How toの経営」では、仕事や会議は効率的に進められる必要がありました。
ですが現在はVUCAの時代であり、
SDGsやDX、人的資本経営への対応のように、
創造性を発揮したり、変革をおこなうことが求められています。
つまり、そもそもの事業の目的から考える「Whyの経営」へと、
時代が変わってきています。
納得できない点を明らかにし、現状の問題点をより明確にするために、
メンバーが「私はこう思う」と発言できることこそ、
新たな気づきを得るきっかけとなります。
そんな大事な発言を促すためにも、「聞く力」は非常に重要です。
たとえば「聞く力」の優れたリーダーが会議に参加すると、
途端に会議での発言が増え、様々な意見を聞くことができます。
聞く力に重要なことは、相手を大切に思い、受容するマインドです。
発言してくれたという行動を認め、発言の背景や想いを聞くことで、
相手は自分の意見を受けとめてくれたと感じ、
発言しやすい環境をつくることができます。
そうすると、発言してくれた人の意見に別の意見をぶつけても、
発言者は委縮しづらくなります。
重要なことは、自分がちゃんと聞いていると思っているかどうかではなく、
相手がちゃんと聞いてもらっていると感じているかどうかです。
ここでいう相手、というのは周囲にいるメンバーだけではなく、
上司や経営者、お客様などの社外の方も含みます。
会社内外の多様な意見を聞くことで、新たな気づきを得ることができ、
それが会社や組織、人材の成長スピードを速めることにつながります。
リーダーに必要な指し示す力
リーダーには、組織の成果を最大化することが期待されています。
人を通じて成果をつくり出すためには、
「組織や経営の方向性を指し示す」あるいは「人材をその方向に向かわせる」
リーダーシップの発揮が不可欠です。
「組織や経営の方向性を指し示す」とは、
たちの目指す姿や向かうべき道を示すということです。
目指す姿というのは、
あるべき姿のような理想の姿ではなく、
1年先や数年先などに実現したい姿であり、
自分たちの環境や能力などを背景として具体的に描かれるものです。
組織や経営の方向性に合った、具体的に描かれた目指す姿を指し示すためには、
組織の掲げる大きなミッションやビジョンは自分の言葉で説明できるように
しておく必要があります。
たとえば下図のようなツールを使用して、組織全体のミッションやビジョン、
戦略の整合性をわかりやすく表すと整理しやすくなります。
このツールでは、経営の方向性である、ビジョン・ミッション・バリューを
家の屋根と土台に見立て、チームのゴールやそのための戦略などを家の柱として
描くことで、経営の方向性と自分たちの目指す姿を1枚の絵にまとめることができます。
このように整理することで、自分たちの目指す姿が、
ビジョン・ミッション・バリューとどうつながっているかが分かり、
自分の言葉で話すことができるようになります。
また、「人材をその方向に向かわせる」とは、
メンバーの想いを引き出し、その想いを自身に認識させ、
それぞれに違うキャリアパスや夢に整合した役割を示すことです。
メンバーの想いや役割を明確にすることは、
個人やチーム全体のモチベーションアップにもつながります。
リーダーに求められる10のスキル
これら3つの力を発揮するためには、
多種多様なスキルを身に付ける必要があります。
そこでここからは、
リーダーに必要な具体的なスキルを10個取り上げ、一例としてご紹介します。
気づく力に必要なスキル
【戦略プランニングスキル】
~外部環境把握スキル~
自分や自社の強み・弱みを整理したり、
製品やサービスの改善に向けた新たな戦略を立案したりする際には、
一度立ち止まって、現状をしっかり見る必要があります。
その時には自社がこれまで取り組んできたことだけ注目するのではなく、
「鳥の視点」で物事を全体的に俯瞰するために、
外部環境も把握しなくてはいけません。
たとえば、自社で新しいターゲットにサービスを売り込みたい、とするとき、
これまでの経験からみえる自社の強みをもとに
ターゲットを選定してしまうことがあります。
ですが、戦略は競合他社との相対関係や顧客需要を見て決めるものです。
また、時間軸も重要です。
「今」だけをみて考えるのではなく、
環境は常に変化していることを意識し
「未来」の市場における戦略を選択しなくてはいけません。
3C分析やPEST分析など、
マクロで環境要因を見るための代表的なフレームワークを習得することで、
外部環境を把握し、しっかりと自社のポジショニングや現状を
見ることができるようになります。
~内部環境把握スキル~
自分や自分が所属する組織の、
固定観念を自覚することも同じくらい重要です。
外部環境を分析できたとしても、内部環境分析がズレていたら意味がありません。
個人も組織も、固定観念は当たり前に持っていますので、
「このように見られたい」
「こうであるに違いない」
「こうであるべきだ」
というような考えに囚われ、もっと簡単な方法や別の選択肢が見えなくなりがちです。
たとえばそんなときに役立つのが「組織の7S」診断です。
経営資源を3つのハードと4つのソフトから分析し、
組織の現状と未来とのギャップを整理して見ることができます。
この7Sの項目から、
自社能力やコア・コンピタンスなどの考えをまとめる手法を習得することで、
自分や自社の能力を冷静に分析できるようになります。
そして、外部環境と内部環境を把握できれば、
SWOT分析を活用し大きな方針へと導くことが可能となります。
このようにしてさまざまなフレームワークを活用することで「気づく力」を醸成し、
従来の考え方や仕事の進め方を論理的・合理的に考え直すことは、
リーダーシップを発揮するための強固な土壌となります。
【意思決定に関する思考スキル】
~概念化思考スキル~
概念化思考スキルとは、コンセプチュアルスキルとも呼ばれ、
「情報や知識などの複雑な事象を概念化する」スキルです。
外部環境や内部環境を分析することで得られた
「顧客のニーズ」「自分たちの介在価値」
といった情報をもとに物ごとを構造的に捉え、
単純化することで物事の本質や課題を見抜き、
適切な解決策を打ち出すことができるようになります。
たとえばiRobot「ルンバ」は、
誰かが自分に代わって掃除をしてほしいという「顧客のニーズ」と、
ロボットを開発していた「自分たちの介在価値」を融合した
ヒット商品として有名です。
また、現状のビジネスモデルや商品・サービスの形にとらわれない
大胆なアイディアが出やすくなるのもメリットのひとつです。
こちらは、スマートフォンとフリーマーケットを融合させた「メルカリ」などが有名です。
▼コンセプチュアルスキルについては、以下のコラムから詳しく知っていただけます。
聞く力に必要なスキル
次に、聞く力を醸成できるスキルを、大きく以下の2つに分けて紹介します。
・チームビルディングスキル
・コミュニケーションスキル
それぞれ細かく分解して、具体例とともに紹介していきます。
【チームビルディングスキル】
~役割を明確にするスキル~
チームで仕事を進めるうえで、欠かせないのが、
メンバーの役割(ミッション)の明確化です。
チームで仕事を進めていれば、日々さまざまな事象が発生します。
なかには、トラブルに発展しそうな事象もあります。
そんなときに、
「これは誰かがやってくれているだろう」
「これは自分の仕事ではないと思う」
「あの案件って今だれがボールを持っているのだろうか」などと、
他人事のように考えて放置してしまうと、大きなトラブルに発展してしまいます。
メンバーが果たすべき役割を明確にすることで、仕事が自分事になり、
チーム間で情報共有してもトラブルの芽を摘み損ねることがなくなります。
~信頼関係を構築するスキル~
メンバーと信頼関係を構築できるかどうかで、
チームの生産性が決まると言っても過言ではありません。
信頼関係を築くためには、たとえば、対話を促すことが有効です。
対話を通じて相手の立場に立って話を聞くことで、
相手の信頼を勝ち取ることができます。
対話のポイントは「答えを出そうとしない」ことです。
自分が本当は違うと思っていても、
一度は相手の意見を受け入れ共感することに集中すると、
答えを押し付けず問いかけることができる環境が醸成されるので、
対話が生まれ、自分も相手も自然と歩み寄ることができるようになっていきます。
▼対話のやり方は以下のコラムから詳しく知っていただけます。
チームで仕事をしていれば必ず意見の対立が起こります。
普段から対話を通じて、意見を言える雰囲気をつくっておくことで、
オープンな場で議論ができるようになり、より良い結論を出せるようになります。
【コミュニケーションスキル】
~相手に対して関心を示すスキル~
自分の意見を言うのではなく、相手に質問をするスキルです。
質問には、オープン・クエスチョンとクローズド・クエスチョンがあり、
特に前者が有効です。
たとえば
「この仕事で結果が出せたのは、なぜだと思いますか?」
「この仕事にはどんな方法で取り組もうと思っていますか?」
「どうやったらこの商談をうまくいかせることができると思いますか?」
というような、WHY、WHAT、HOWの質問がオープン・クエスチョンにあたります。
逆にクローズド・クエスチョンは、
「この仕事は売上アップにつながりましたか?」
「こんな方法で仕事を進めるべきではないでしょうか?」
「この商談を成功させるための手法は考えられていますか?」
というような、YES/NOで答えるような質問です。
オープン・クエスチョンのような、
相手が自由に話すことができる質問をうまく投げかけることで、
会話が広がり、相手の考えを知ることができます。
指し示す力に必要なスキル
最後に、指し示す力を醸成できるスキルを、
大きく以下の2つに分けて紹介します。
・プレゼンテーションスキル
・能力開発スキル
【プレゼンテーションスキル】
~構造設計スキル~
社内外に関わらず、聞いている人を引き込むためには、
物語の構造ストーリーが必要です。
たとえば、組織文化を社内のメンバーや新入社員の方に話すとき、
自分が体験したエピソード事例をまじえることで、
生身の体験談として伝わり、人の心を打つようになります。
物語の構造は、
「欲求」→「障害」→「葛藤」→「達成」→「浄化」
という構造で成り立っています。
組織や経営の方向性を指し示す際にも、物語を語ることで、
方向性を共有しやすくなります。
▼相手を意図したとおりに動かすロジカルコミュニケーションスキルについては
以下のコラムから詳しく知っていただけます。
~感情を表現するスキル~
人は感情でものごとを決め、理屈を後付けで説明に使うことが多くあります。
先ほどの物語の構造で話を伝える際に、たとえば自分の失敗談を中心に話をし、
その時の悔しい感情を素直に表現することで、人の心に訴えることができます。
相手の感情に訴えようとしたいときには、
自分の感情を素直に表現することが大切です。
客観的ではなく主観的に、
「嬉しさのあまり電車の中だったのにも関わらずガッツポーズをしてしまいました」
「あまりのショックで1週間、仕事が手につかないくらい悩み、
立ち上がることができませんでした」
と喜怒哀楽の感情や悔しさ、戸惑いなどの素直に出すことで、
相手の心をつかむことができるようになります。
【能力開発スキル】
~目標設定スキル~
目標設定をおこなわない会社はありません。
ですが、目標設定をしたとしても「言われたからやります」という
受け身な態度で仕事をしてしまったり、
「自分はまだ能力が足りていないからどうせ目標達成できない」
などと考えてモチベーションを上げられなかったりすることが多々あります。
自分自身やメンバーの能力開発に、目標設定は必須のスキルです。
目標設定についても、
先ほどご紹介したマインドセットのコラムで詳しく解説しています。
▼マインドを変えることの重要性や変え方についてはこちらのコラムをご覧ください。
リーダーにとって大切なこと
ここまで、リーダーの役割や具体的な業務、
リーダーに求められる要素やスキルについてご紹介しました。
ご紹介したリーダーに求められる要素やスキルは、
後天的に習得できるものばかりです。
つまり、リーダーにとって大切なことは「意欲的に学び続ける」ことだといえます。
漠然と優れたリーダーのイメージをもち、
リーダーの完璧な人物像に気後れしていては、
せっかく誰もが持っているリーダーの資質を磨くことはできません。
ひとつひとつ着実に、リーダーに求められる要素やスキルを高めていけば、
自然と組織に対する影響力が増え、リーダーとして成長できます。
ぜひ自分や自社・自組織にあった、自分なりのリーダーを目指してください。
リーダーを育成するための研修事例紹介
リーダーには、気づく力、聞く力、指し示す力の3つの能力が必要です。
そんなリーダーに求められるスキルは以下のようにわけることができます。
エナジースイッチは、研修成功の2大要因である
「研修プログラム」と「トレーナー」の両方を、
フルスクラッチでゼロから提案しています。
これまで提案したプログラムにひとつとして同じものはなく、
協力いただいている外部のトレーナーも450名以上と非常に豊富です。
ここからは、15年の実績があるカスタムメイド研修のカリキュラムのなかから、
実際の研修事例を4例ご紹介します。
■「なるほど!」と言わせるデータ活用法研修
自分で仕事を抱えず、組織で仕事を進めることは、
リーダーにとって必須のスキルです。
ですが、「もっと他者を巻き込みなさい」と言われても、
実際はどうしていいかイメージしづらいものです。
そこでこの研修では、アクティブラーニングを通じて、
他者を巻き込むことを体感してもらえるようにしました。
https://energyswitch-inc.com/solution/custom/028
■創造的思考力研修
既存の常識を打ち破る発想は、
マインド面とスキル面の両面の理由から、求められてもなかなかできません。
この研修ではスキル面に焦点を当てて、
実践的なトレーニングを通じて、
ロジカルシンキング以外の思考法を習得できるように設計しました。
https://energyswitch-inc.com/solution/custom/078
■ロジカルコミュニケーション研修
せっかく組織の方向性や、
課題解決の施策を考えても、メンバーに伝わるように伝えて、
動かすことができなければ絵に描いた餅になります。
相手を思った通りに動かすためのロジカルコミュニケーションスキルは、
リーダーが習得したい必須のスキルです。
https://energyswitch-inc.com/solution/custom/053
今回ご紹介した以外にも、
エナジースイッチのカスタムメイド研修の導入事例は、
こちらのページで多数ご紹介しております。
また情報収集をご希望の方は、
こちらのお問い合わせページから、1分で無料相談の申し込みをしていただけます。
▼お問い合わせはこちら
リーダーの育成ならカスタムメイド研修をご利用ください
リーダーを育成するための研修プログラムの情報収集をされている方は、
ぜひエナジースイッチをご利用ください。
エナジースイッチは、研修成功の2大要因である
「研修プログラム」と「トレーナー」の両方を、
フルスクラッチでゼロから提案している、業界でも非常に珍しい研修会社です。
「研修をカスタマイズします」というのはどの研修会社も使っていますが、
その中身は実は会社ごとにまったく異なります。
せっかく費用をかけて研修を実施するのであれば、
自社にできる限りフィットした研修を実施していただきたいと考えています。
以下の資料に、自社に100%フィットする研修会社の選び方をまとめています。
ぜひご活用ください。