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フォロワーシップとは? 〜意味や重要性、必要な能力、間違った場合の危険性を解説〜



ビジネスの世界では、リーダーシップが成功の鍵とされたり、
チームをより機能させるためには欠かせないものとして認識されています。

そしてこれと同じくらい重要なのがフォロワーシップの役割です。

リーダーとフォロワーは、組織の目標達成に向けた相互依存の関係にあり、
効果的なフォロワーシップがなければ、チームの成功はあり得ません。

しかし、この「フォロワーシップ」という言葉は、リーダーシップに比べると
あまり馴染みがなく、その本質や重要性もリーダーシップほど深く理解されてはいません。

なぜなら、
組織の方針やリーダーの指示には従うもの、それが会社のルールであり、社会の常識。

このように考えられているため、フォロワーシップについてあまり考えることがなく、
結果的にこれを深く理解する機会を逃しているからです。

今回のテーマは「フォロワーシップ」です。

フォロワーシップとは何か、その重要性、効果的なフォロワーの特徴、
そしてフォロワーシップを育成する方法などについて解説します。


目次[非表示]

  1. 1.フォロワーシップとは
  2. 2.フォロワーシップとリーダーシップ、メンバーシップとの違い
    1. 2.1.フォロワーシップとリーダーシップとの違い
    2. 2.2.フォロワーシップとメンバーシップとの違い
  3. 3.フォロワーシップの重要性
  4. 4.フォロワーシップの2つの軸と5つのタイプ
    1. 4.1.フォロワーシップの2つの軸
    2. 4.2.フォロワーシップの5つのタイプ
  5. 5.フォロワーシップがある人の特徴
    1. 5.1.主体性
    2. 5.2.責任感
    3. 5.3.柔軟性
    4. 5.4.コミュニケーション能力
    5. 5.5.批判的思考
  6. 6.間違ったフォロワーシップの危険性
    1. 6.1.受け身
    2. 6.2.批判のみをおこなう
    3. 6.3.柔軟性の欠如
    4. 6.4.コミュニケーションの不足
  7. 7.フォロワーシップの育成方法
    1. 7.1.自己認識の強化
    2. 7.2.コミュニケーションスキル向上の取り組み
    3. 7.3.柔軟性と適応性の向上
    4. 7.4.主体性の促進
  8. 8.フォロワーシップ研修ならカスタムメイド研修をご利用ください
  9. 9.エナジースイッチのフォロワーシップ研修事例

フォロワーシップとは

「フォロー」という言葉は、後に続くという意味であり、
フォロワーというと「後に続く人」「支持者」「従者」という意味があります。

この意味のままで考えれば、
フォロワーシップとは「フォロワーの特性」ということになります。

しかし、仕事における「フォロワーシップ」とは、
単に指示に従うことだけを指すものではありません。

仕事におけるフォロワーシップは、
リーダーシップと対をなし、チームや組織内での重要な役割を指します。

仕事で求められるフォロワーとは、
リーダーのビジョンを理解し、その実現に向けて能動的に貢献できる人です。

また良いフォロワーは、自己主導で行動し、ときには建設的な意見を述べたり、
チームの目標達成に向けて何が必要かを考え、
チームの成功のために貢献したいという意欲を強く持っています。

フォロワーシップとは、グループやチームで働くとき、
リーダーだけじゃなく、メンバーも大事な役割を持つということです。

ビジネスの世界では、状況が次から次へと変わります。
この状況に適応していくためには、チームメンバー全員が柔軟に対応する力が必要です。

そしてそのためには、
リーダーの指示を上手にフォローする能力、フォロワーシップが重要なのです。

また、フォロワーシップの発揮は、個人のキャリア成長にも深く関わります。

自己主導的に動き、積極的に貢献することで、
新たなスキルを身につけ、リーダーシップの機会を増やすことにも繋がります。

そしてこうした経験の積み重ねによってビジネスパーソンは
より高いレベルの業務遂行能力を獲得し、組織内での価値を高めることができます。

つまり、ビジネスパーソンにとって、フォロワーシップの能力を高めることは、
組織の成長に大きく貢献することができ、
自らのキャリア形成にもとても役立つものといえます。



フォロワーシップとリーダーシップ、メンバーシップとの違い

フォロワーシップとよく似た言葉に、リーダーシップとメンバーシップがあります。

それぞれの違いを簡単にまとめると、以下の表のようになります。


フォロワーシップとリーダーシップとの違い

リーダーシップは、
「組織やチームをまとめ行動をうながし、目標達成に向けて正しい方向へ導く力」
を指します。

全員が発揮することを期待されることもありますが、マネジメント要素を含むことが多く、
一般的には“組織を率いる立場の人”にとくに求められます。

▼リーダーシップについては、こちらの記事から詳しく知っていただけます
https://energyswitch-inc.com/archives/column_what-is-leadership


フォロワーシップとメンバーシップとの違い

メンバーシップは、組織を構成するメンバーが、それぞれに与えられた役割を
果たすことによって、組織全体への貢献を実現することを指します。

リーダーやフォロワーといった立場に関係なく発揮されることが期待される能力です。

フォロワーシップの重要性

フォロワーシップという能力の本質は、
主体性、責任感、柔軟性、コミュニケーション能力にあります。

主体性があるフォロワーは、指示を待たずに自ら考え行動します。

責任感を持つことで、
与えられた任務やプロジェクトに対して全力を尽くし、結果に対する責任を負います。

柔軟性により、変化する環境や状況に迅速に適応し、新しい挑戦にも対応できます。

また、優れたコミュニケーション能力によって、
リーダーやチームメンバーとの円滑な関係を築きます。

このようなフォロワーシップを発揮できる存在がいないチームでは、
いくらリーダーが革新的なアイデアや戦略を立てたとしても、それが実現する可能性は低く、
リーダーが先頭を切って働いたとしても、チームの生産性は思ったようにはあがりません。

優れたフォロワーシップが発揮されると、チーム内のコミュニケーションや、
作業の連携を劇的に向上させます。

たとえば、リーダーの指示がなくとも、チームメンバーが互いに支援したり、
各自が持つ意見やアイデアを積極的に共有し、行動に反映させます。

このようなチーム内の雰囲気は、やがてチームの外側にも波及し、
会社組織全体の競争力も高めます。

フォロワーシップの2つの軸と5つのタイプ

フォロワーシップという言葉は、アメリカのカーネギーメロン大学教授であった
ロバート・ケリー氏が1992年に自身の著書のなかで紹介したものです。

ロバート・ケリー氏が提唱した考えによると、フォロワーシップには2つの軸が存在し、
それぞれの軸に応じて5つのタイプに分けられるとされています。

フォロワーシップの2つの軸

【貢献力】
自分の役割を受け入れ、組織の目的達成のため献身的に行動すること。
フォロワーが上司やリーダーに対して積極的に関与しているかが評価基準となる。
​​​​​​​
【批判力】
上司やリーダーの方針や考えに対して、主体的に考え、建設的な批判や提言をおこなうこと。
主体的に行動しているかが評価基準となる。


フォロワーシップの5つのタイプ

下図のように、ロバート・ケリー氏は、フォロワーシップのタイプを、

・孤立型フォロワー
・消極的フォロワー
・順応型フォロワー
・模範的フォロワー
・実務型フォロワー

の5つに分けています。


フォロワーシップがある人の特徴

チームの目標達成や活性化に対して、より効果的な働きをするフォロワーとは、
一言で言えば、自らの判断力と能力を発揮し、
チームの目標達成に積極的に貢献してくれる人物です。

これら優れたフォロワーシップを持つ、
いわゆる「模範的フォロワー」の人たちには共通する特徴があります。

主体性

良いフォロワーシップを発揮する人は、
指示待ちの姿勢をとらず、自発的に行動を起こします。

また新しいアイデアを提案したり、改善の機会を見つけたときは、
積極的にその改善活動に関わっていきます。

必要とあらば自分がリーダーの代役を務めるという気持ちを持って常に仕事をしています。

責任感

与えられた仕事に対して強い責任感を持ち、
求められている品質と約束された期限内で、その成果を出すことに尽力します。

また、失敗があったときは、その失敗を受け入れ、
チームや自らの学習、成長の機会として捉えます。

柔軟性

状況の変化に柔軟に対応し、
必要に応じて自分の役割や、やり方を調整する能力を持っています。

これにより、不確定要素が多く、状況が変化しやすい仕事でも、
チームはその時々の最善の道を選択し、前進し続けることができます。

コミュニケーション能力

効果的なコミュニケーションを通じて、
リーダーや他のチームメンバーとの間に確かな信頼関係を築きます。

ときにはリーダーと他メンバーの橋渡し役を担ったり、
チーム内での御意見番のような役割も果たします。

またチーム全体の雰囲気を良くするムードメーカーのような存在になることもあります。

批判的思考

リーダーの意見や方針に盲目的に従うのではなく、
状況を独自に分析し、場合によっては代替案を提案する能力を持っています。

この能力が発揮されることで、チームとしての判断力や意思決定スピードが強化され、
より良い成果をもたらすことにも繋がります。

良いフォロワーシップを発揮する人は、これらの特徴を通じて、
チームや組織におけるリーダーシップの補完役として機能します。


間違ったフォロワーシップの危険性

間違ったフォロワーシップは、チームや組織のパフォーマンスに悪影響を及ぼし、
目標達成を困難にすることがあります。

間違ったフォロワーシップには、以下のような特徴があります。

受け身

最も顕著な特徴は仕事に対する受け身の姿勢です。

受け身となっているフォロワーは、
自ら積極的に行動を起こさず、指示されたことのみをこなします。

指示がない仕事は、たとえ自分自身で気づいたものがあったとしても、
決して自ら手を出すことはなく、それがチームの一員としても正しい姿であるという
誤った認識をしています。

批判のみをおこなう

リーダーの方針やチーム内の意見に対して、
建設的ではない批判を繰り返すフォロワーは、チーム全体の士気を下げます。

本人は間違いを指摘するまでで、自分の役割を果たした気になっており、
そこから先の改善のための具体的な提案などはおこないません。

柔軟性の欠如

新しいアイデアや、仕事のやり方が変わることを嫌います。

現状維持を良しとしているため、ときにはリーダーの意見よりも、
これまでの方針や過去のリーダーの意見に従います。

またそれを正当化しようとすることもあります。

柔軟性が足りないメンバーがいるチームは、
仕事のスピードや生産性において、慢性的な問題を抱えることがあります。

コミュニケーションの不足

チーム内では常に仕事では情報の共有、
意思疎通のために効果的なコミュニケーションが必要とされています。

これが不足していると、チーム内で誤解や不信感が生じたり、
仕事の生産性低下の原因にもなります。

間違ったフォロワーシップが発揮されると、
コミュニケーションがいつもリーダーからその人への一方通行にしかならず、
結果的に話はしているのに、コミュニケーション不足という状態に陥ります。


これらの間違ったフォロワーシップの特徴は、
その状態や原因を理解し回避することで、
チームの目標達成や生産性向上がはかれるだけでなく、
メンバー本人の成長促進にも大きな効果があります。


フォロワーシップの育成方法

フォロワーシップの育成は、ビジネスパーソンが
チームや組織内での役割をより効果的に果たすためにとても重要なプロセスです。

フォロワーシップスキルを高めるにはいろいろな手法がありますが、
主なものを以下に紹介します。

自己認識の強化

メンバーそれぞれが、自分自身の行動様式、強み、弱点を深く理解することで、
チーム内でどのように自分の力を発揮すべきかを考えます。

具体的な方法としては、定期的な上司との面談、
自己評価とそれに対するフィードバックなどを活用し、
自己内省や、周りからどのように見られているかを確認して、自己認識を高めます。

コミュニケーションスキル向上の取り組み

良いフォロワーシップを発揮するためには、十分なコミュニケーションが不可欠です。

コミュニケーションスキルを向上させるために、
個人として、聞き方や話し方のトレーニングをおこなったり、
チーム内での雑談の機会などを多くもうけて、会話に対する苦手意識を取り除きます。

柔軟性と適応性の向上

目の前の仕事だけでなく、チームの方針やプロジェクトの先にあるニーズなどを
深く理解することで、柔軟性や変化に対する適応性が高まります。

これを実現するためには、定期的にチームの中長期的目標について話したり、
世の中や業界の変化について知る機会を設けて、
メンバーの視野を広げる活動をおこなうことが効果的です。

主体性の促進

自ら問題を見つけ、解決策を提案し、
新しいプロジェクトや仕事に対して自発的に取り組む意欲を育てます。

これを実現するためには、メンバーの能力や貢献度を褒めたり、
適度に仕事のやり方を示すことが必要です。

これにより、彼らは自信を持って行動し、
失敗を恐れずに新しい挑戦を受け入れることに対して前向きな姿勢になります。


これらの育成方法を実践することで、
ビジネスパーソンとして必要なフォロワーシップスキルを身につけ、
チームや組織内でより大きな影響を与える存在になれます。

また、これは個人の自己成長に寄与するだけでなく、
組織全体の効率性と生産性の向上にもつながります。

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