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ストレスへの対策ってどうしたらいいの? 「ストレスマネジメント」の効果とは

普段、マインドセット領域でのご相談をいただくことが多い弊社ですが、
最近は改めてストレスマネジメントについて紹介することが増えてきました。

NHK就活応援ニュースゼミや株式会社ラーニングエージェンシー、
株式会社インソースの調査(※)によると、2022年度の新入社員は、

・仕事において安定志向を求める
・将来会社を担いたいという「リーダー志向」が低い
・自分の考えをかたちにしたり、対面でのコミュニケーションが苦手

といった特徴をもっています。
つまり、まじめに働き、無難に仕事をこなすことができるが、
受け身の姿勢で、ストレスをためやすい傾向があるといえます。


実際、新入社員を受け入れる職場の上司や先輩社員からは、

・何を考えているかわからない
・成長を期待して仕事を任せたが、仕事が増えたとネガティブに受けとられてしまった
・順調に仕事に慣れてきていると思っていたら、突然辞められてしまった

などのお悩みの声が聞こえています。

このようなお悩みは、今年だけではなく、コロナ禍になってから非常に増えています。

そこで今回のコラムでは、
最近お問い合わせが増えているストレスへの対処法について解説し、
弊社で実際におこなったストレスマネジメント研修の事例をご紹介します。

※NHK就活応援ニュースゼミhttps://www3.nhk.or.jp/news/special/news_seminar/syukatsu/syukatsu729/

株式会社ラーニングエージェンシー
https://www.learningagency.co.jp/topics/20220422

株式会社インソース
https://www.insource.co.jp/newcommer_flash/newcom_result_2022.html

目次[非表示]

  1. 1.ストレスマネジメントとは何か
  2. 2.ストレスマネジメントのメリットとは
    1. 2.1.①精神面での健康
    2. 2.2.②ミスコミュニケーションの防止
    3. 2.3.③モチベーションアップ
    4. 2.4.④職場でのトラブル発生の可能性を減らす
  3. 3.ストレスとは何か
  4. 4.ストレスの仕組みとは
  5. 5.ストレスマネジメントで何をおこなうのか
    1. 5.1.セルフケア
    2. 5.2.ラインケア
    3. 5.3.社内専門家および社外専門家
  6. 6.不足をおぎなうストレスコーピング
  7. 7.セルフマネジメント(ストレスマネジメント)研修事例紹介

ストレスマネジメントとは何か

ストレスに対し適切な対処をすることで、ストレスによる影響を軽減し、
ストレスと上手に付き合っていくためにおこなう対策が、ストレスマネジメントです。

ストレスは誰もが当たり前にもっています。
ですが、ストレスによっては心身に何らかよくない影響をおよぼしたり、
ひどい場合には仕事だけではなく日常生活にも支障をきたすことがあります。

そうなる前に、ストレスマネジメントをおこない対策をすることで、
元気なビジネスパーソンとして長く活躍できるようになります。


ストレスマネジメントのメリットとは

ビジネスパーソンは、1日の多くの時間を仕事に費やしています。
すると当然、ストレスの原因となる刺激は、仕事から受けやすくなります。

ですので、企業が主体でストレスマネジメントをおこなうことができれば、
社員や組織にとって多くのメリットがあると考えることができます。

ストレスマネジメントをおこなうおもなメリットには、以下の4つがあります。

①精神面での健康


ストレスが続くと、身体に良くない影響を感じ、
しばらくするとはっきりとした症状として現れてきます。

ストレスマネジメントによって、精神的な病気につながるようなストレスが
積み重ならないよう、未然に防ぐことができます。

たとえば、厚生労働省によると、
15人に1人は、生涯に1度はうつ病になるといわれています。

うつ病になるとネガティブ思考になったり、
不眠やけだるさなど身体に影響が出ることもあります。

②ミスコミュニケーションの防止


人が何らかの刺激を受けたときに、
ストレスとして認知されるかは受け手によって異なるといわれています。

自分がストレスに感じないようなことでも、
相手にとってはストレスを感じることがあります。

相手の視点でコミュニケーションすることができるようになると、
ストレスが減るだけでなく、コミュニケーションのズレが起こりづらくなり、
意思疎通がスムーズになります。

③モチベーションアップ


ストレスは、ビジネスパーソンのモチベーションに大きな影響を与えます。
過度なストレスでメンタル不調をまねくと、欠勤や離職率の上昇につながります。
適切なストレスマネジメントをおこなうことで、モチベーションが高まると、
仕事に集中できるようになり、パフォーマンスが上がることも期待できます。

④職場でのトラブル発生の可能性を減らす


ストレスがたまると、意見の違いや性格の違いなどに対して、
きつく当たってしまうことがあります。

そんなことが続くと、職場での人間関係が壊れ始め、組織の雰囲気が悪くなるばかりか、
生産性も下がってしまいます。

一人ひとりのメンタルヘルスを健全に保つことで、
職場環境の改善や組織全体の効率アップにつなげることができます。


ストレスとは何か

ところで、ストレスマネジメントのターゲットとなる、
「ストレス」とは何でしょうか。

ストレスは、もともと物理学用語で
「物体に圧力を加えることで生じるゆがみ」を意味します。

風船に例えると、
風船を指で押さえるという刺激によって風船がゆがんだ状態がストレスです。

普段私たちが使っている心理的な意味でのストレスは、
ストレスの原因(刺激)によって、
「心のゆがみ」が起こっている“こころの状態”を指しています。

そのストレスの原因は、精神的なものだけと思われがちですが、
実はその原因はおもに3種類あります。

物理的な原因:騒音、振動、まぶしさ、暗さ、温度などの環境刺激
化学的な原因:公害物質、薬物、酸素欠乏、タバコなど
心理・社会的な原因:仕事の質や量、対人関係、不安・いらだち・緊張などの感情刺激

そして、これらの刺激に適用しようとして、体や心に生じるさまざまな反応を、
ストレス反応といい、こちらも3つに分けることができます。

心理面でのストレス反応:モチベーション低下、イライラ、不安、抑うつなど
身体面でのストレス反応:頭痛、肩こり、腰痛、目の痛み、動悸、吐き気、不眠など
行動面でのストレス反応:飲酒量の増加、仕事のミスの増加など

大事なことは、いやだと思う仕事や、いやな人間関係そのものがストレスなのではなく、
それらはあくまでも刺激だということです。

ですので、同じ刺激であっても、ストレス反応が
出てストレス状態になる人もいれば、そうでない人もいます。


ストレスの仕組みとは

刺激をストレスだと感じるのは、当然ですが、脳です。
人は脳で快・不快を感じ取ります。そして、不快刺激に反応する細胞により、
ストレス状態となります。

そして、この刺激はさらに自律神経や内分泌系に影響をあたえ、
ストレス反応が起こります。

刺激を受けた当初は、体がショックを受けやすく、自律神経のバランスが
乱れますが、その後ストレスへの適応反応が生まれます。

つまり、ストレスに対抗しようと頑張り、体の機能を活性化させます。

ストレスは悪いもの、というイメージがありますが、
適度な刺激は逆にプラスに働くこともあるのです。

ですが、ある程度の時期までは頑張れますが、当然限界はあり、限界を超えると
疲弊してしまいます。

刺激への抵抗力は千差万別です。
ですので、どの程度のストレスが負担になるかは単純比較することができません。


ストレスマネジメントで何をおこなうのか

仕事で体験するストレスは本当にさまざまです。
そして、ストレスがどの程度負担になるかも人それぞれ違います。

ですので、ストレスマネジメントに関する悩みは尽きることがありません。
それでも社員が企業で長く活躍してもらうために、次のようなストレスマネジメントは
必須の取り組みであるといえます。

セルフケア


ビジネスパーソン本人がストレスに気づき、対処することをセルフケアといいます。
実際には自分で対処するところまでは難しいので、ストレスに気づくことが焦点となります。

どのような対処法があるかを知ったうえで、
ストレスに気づくことは、メンタル不調を未然に防止するために非常に重要です。

そのためには、いつもの自分の行動、感情、反応に気づく練習をするといいでしょう。

ラインケア


管理職などの管理監督者がおこなう、
部下の心のケアや職場環境改善の取り組みをラインケアといいます。

ストレスの状態にあることに気づかない、もしくは我慢している部下が多くいる
はずですので、部下から話してもらえる関係を、普段から構築しておくことが重要です。

そのためには、日ごろから部下に興味・関心をもち、よく観察しましょう。

定期的に接点をもてる1on1を活用するケースも増えてきています。

社内専門家および社外専門家


産業カウンセラーや臨床心理士のような専門スタッフにストレスマネジメントを委ねます。
人事労務担当が兼任していることもありますし、
外部の心療内科などを活用することもあります。

このように、ビジネスパーソン本人から社外専門家まで連携する体制をつくることで、
社員が心身ともに健康でいられるための仕組みを整えることができます。


不足をおぎなうストレスコーピング

多くの企業でメンタル研修や環境整備がおこなわれてきましたが、
メンタル不調での休職者は増加傾向にあります。

いくら環境を整えても限界があるということかもしれません。

そこで、注目を集めているのが、一人ひとりのメンタルをしなやかにするスキルの強化、
ストレスコーピングです。

コーピングとは、認知行動療法をベースとしたグローバルスタンダードの手法で、
「こころの歪み」を解消し、平静の状態に戻すスキルのことです。ビジネスパーソン
だけでなく、オリンピックを目指すようなトップアスリートも導入しています。

コーピングの方法には、以下の4つがあります。

①物理的コーピング
刺激を避ける、みえなくするなど直接的な解決を目指します

②評価に対するコーピング
本人の気持ちや感じ方、考え方のクセ(認知のゆがみ)を矯正するアプローチです

③反応に対するコーピング
「感情反応」、「身体反応」を鎮めます。ヨガやリラックスするための呼吸法が有名です

④社会的コーピング
第三者の手を借ります。上司や同僚、家族に相談したり、話を聞いてもらいます

どれが正解というものはなく、そのときの状況に応じて、最適なコーピングを選択します。
なかでも、評価に対するコーピングを覚えるとストレスを感じることが減るといわれており、
研修ではこの部分にアプローチすることが多くあります。


セルフマネジメント(ストレスマネジメント)研修事例紹介

ここからは、弊社で実際に実施した、ストレスマネジメントの要素も入れた
セルフマネジメント研修の事例をご紹介します。
ワーク課題も含めた1日間の研修事例で、ストレスコーピングも取り上げています。

ストレスへの対処法を身につけるだけでなく、
プロフェッショナルなビジネスパーソンとして求められるスタンスを形成し、
自ら仕事をおもしろくしようとするマインドを醸成することを目指した研修です。

【研修事例】
テーマ:

セルフマネジメント

ねらい:
・社会人として、自社で求められるスタンスを形成する
・ストレスコーピングの手法を習得し、ストレスに対処できるようになる
・日常的な仕事に対するモチベーションを向上させる

内容:
①自社で働くためのスタンス

モチベーション曲線を活用し、自分自身のモチベーションが高い状況を整理します。
持ち味を発揮し、より良くできないかと考える発想で仕事に向き合う大切さを学び、実際にそう
働けているロールモデルを探し、イメージを具体化します。そのうえで、仕事を最後まで
やり遂げる力が成功には不可欠なことを学び、社員として求められるスタンスを形成して
いきます。

②壁にあたったときにどうするか
ストレスについて学び、セルフチェックによって、自分が陥りやすいストレスパターンを
知ることで、ストレスに気づきやすくします。

③セルフマネジメントの強化
ストレスコーピングについて知り、そのなかでも評価に対するコーピングの手法を習得します。
考え方のクセを修正し、評価を変えると、ネガティブな感情をポジティブに変えることが
できます。そのための「セルフトーク法」を中心に身につけ、ストレスに対処することが
できるようにします。

④今の仕事をおもしろくする発想
日常の些細な業務であっても、相手の視点で「提供価値」を考えることで、人を感動させられる
可能性があることを実感し、プロフェッショナルとして仕事に取り組む姿勢を醸成します。
期待を超える「提供価値」を生み出すための具体的なアクションを決め、現場に送り出します。


弊社では、個社ごとにフルスクラッチのカスタムメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが450名以上おり、
個社ごとに合った研修を、バリエーション豊富にプロデュースできます。
セルフマネジメント研修やストレスマネジメント研修のバリエーションも豊富です。
本記事を参考に、是非自社の目的や課題に合った研修を実施してみてはいかがでしょうか。


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