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セルフマネジメントとは~仕事における必要性や能力、高め方、研修トレーニング事例~

新型コロナウイルス感染症の影響や働き方改革推進により、リモートワークでの勤務が
急速に普及し、上司や先輩社員との直接的な関わりが減っています。

結果としてOJT教育や上司や先輩社員へのコミュニケーションの機会が減り、自分で自分を
管理し、仕事を進めることが求められています。

ジョブ型雇用や成果主義が徐々に広がりつつある昨今、セルフマネジメント能力は業務効率改善や生産性向上に欠かせない能力のひとつです。

社員のセルフマネジメント能力が高まれば、本人だけでなく、企業にとっても良い影響を
もたらしてくれます。

このコラムでは、「セルフマネジメント」をテーマに、言葉の意味や仕事における必要性、
具体的な能力、高め方、研修事例をご紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.セルフマネジメントとは
  2. 2.セルフマネジメントが注目される背景
  3. 3.リモートワークによるストレスの発生原因
  4. 4.セルフマネジメントの効果
  5. 5.セルフマネジメント能力を高める4つの方法
  6. 6.セルフマネジメント研修のアプローチ方法
  7. 7.セルフマネジメント研修事例紹介

セルフマネジメントとは

セルフマネジメントとは、「目標達成や自己実現のために、自分自身を管理すること」です。

セルフマネジメントの本質は、限られたリソースの最大限の活用、つまり自身の能力を
最大限発揮しパフォーマンスを上げることにあります。

自分の精神状態や健康状態を安定させ、より良い状態になるよう改善を図っていくとともに、
仕事のタスクや時間、肉体的な健康の維持などをおこない、自分自身のパフォーマンスを
高めていきます。

つまり、セルフマネジメントで管理するのは、仕事のタスクや時間だけではありません。
感情や体調、集中力、モチベーションなども含めて幅広く管理するのがセルフマネジメントです。


働き方に関わらず、社員がセルフマネジメントの能力を高めることは、日々業務を進めるうえで
必要な能力です。また、会社にとっても、業務上の課題を解決し、組織全体の生産性向上などの
成果につなげるうえで社員に身につけてもらいたい能力といえます。


セルフマネジメントが注目される背景

近年、セルフマネジメントが注目を集めているのには、大きく2つの理由があります。

①リモートワークの普及
「上司や同僚に見られている」という感覚の薄いリモートワークは、
とくにセルフマネジメント能力が求められる働き方です。

リモートワーク環境下では集中力の維持やオン・オフの切り替えが難しくなるといわれています。ですので、リモートワークでは、集中できずに仕事がはかどらなかったり、いつまでも仕事をして体調を崩すなどの問題が発生しがちです。

また、コロナをきっかけに人事評価制度を変えたという企業も出始めています。
仕事の成果を重視した評価制度は、今後も多くの企業で導入が進むといわれており、
社員に対してはパフォーマンスを高めて成果を上げる能力を身につけることが求められています。


②働き方改革による生産性向上
働き方改革によって、長時間労働を是正する動きが広がっています。
つまり社員には、より短い時間でより高い成果を上げることが求められています。

そのためには、
・自分で自分を管理し、パフォーマンスを維持する
・主体的に仕事を進め、かつ自己成長する
ことが必要です。

今後も働き方改革による生産性向上はますます求められることが予想されており、その動きに
対応するためのセルフマネジメント能力の重要性が高まっています。


リモートワークによるストレスの発生原因

前述のとおり、とくにリモートワークが広がったことで、ストレスを感じて疲弊してしまう
社員が増えています。リモートワークにおけるストレスの発生原因の代表的なものは
以下の4つといわれています。

①成果へのプレッシャー
成果に重きを置いた評価制度になると、
「会社や上司にちゃんと評価してもらえているのか」と不安を感じたり、
「結果を出さなくては」と過度なプレッシャーを感じたりしてしまうようになります。

②ONとOFFのスイッチの切り替えがうまくいかない
出勤や退社といった良い意味で気持ちの切り替えになる行動がなくなるため、就業時間を過ぎてもついだらだらと仕事をし続けてしまい、オフィスで働いていた時よりも長時間労働になっている
という人も少なくありません。

③コミュニケーション不足による孤独感や閉塞感
在宅勤務だと、同僚と雑談をしたり、上司に気軽に相談をしたりなど、直接会話する機会が
減ってしまいます。成果を出さなければならないというプレッシャーを感じながら
ひとり黙々と作業をしなければならないため、孤独感や閉塞感を強く感じやすくなります。

④運動不足による心身の不調
運動をすると、気分がリフレッシュしたり、ストレスが緩和されやすくなったりしますが、
運動不足だとこうした機会が減ってしまうので、気分が落ち込みやすくなってしまいます。


セルフマネジメントの効果

セルフマネジメントを高めると、どのような効果が期待できるのでしょうか。
ここからは、セルフマネジメントの効果を4つご紹介します。

①生産性向上
セルフマネジメント能力には、タイムマネジメントやタスクマネジメント能力が含まれています。タスクに優先順位をつけ、時間を管理できるようになることで、生産性の向上が期待されます。

②ストレスの軽減
セルフマネジメント能力を高めることによって、仕事を自分で管理し、自分でPDCAを回すことができるようになります。人に指示された仕事をさせられる、という意識から、自分で自分の仕事を進める、という意識に変わることで、ストレスの軽減が期待できます。

また、感情のコントロールもセルフマネジメント能力のひとつです。
感情に振り回された言動が減ることで、周囲との関係がよくなります。
ストレスの多くが人間関係に起因するものです。人間関係が良好になればストレスも減少します。

③目標達成
仕事を自分で組み立て、主体的に行動することで、目標達成に向けた計画を立て、PDCAを
回しながら行動し続けることができるようになります。

④自己成長
主体的に行動し、目標を達成することは自己効力感を高め、自信をもつことにつながります。そうすると気持ちが前向きになり、成長への意欲も高まります。結果、自分の強みや弱みを理解し、
改善に向けた行動ができるようになります。


セルフマネジメント能力を高める4つの方法

ビジネスの場面で、自分の仕事や感情をコントロールできるようになるためには、
具体的にどうしたらいいのでしょうか。
ここからは、セルフマネジメントを高める方法を4つご紹介します。

①達成できそうな目標を立てる
達成の仕方が想像できないような抽象的で大きな目標ではなく、すぐに達成できそうな
小さな目標を立てて行動することで、マインドや行動を変えることができます。
いつまでに何をやるか、をなるべく細かく設定し、一つひとつ達成していくことで、
自信をもつことにつながり、達成意欲も高まります。

②自分に期待されている役割や成果を把握する
仕事の目的や、自分に何が期待されているのかが分からない状態での仕事は、社員に対して
大きなストレスを発生させます。目指すべき方向や目標、目的が明確だからこそ、達成意欲が
高まり、前向きに行動できるようになります。

そのために上司や先輩社員が、日常の会話や1on1の場で、仕事の目的や期待している役割を
しっかりと伝え、社員が自分らしく成長できるよう支援することが有効です。

③時間を管理する
時間を管理するというのは、
・仕事の締め切りを明確にする
・集中力が保てる時間、パフォーマンスが落ちる時間を把握する
ことです。

仕事のタイムリミットを常に意識することで業務効率が上がりますし、ON-OFFのスイッチの
切り替えもしやすくなります。また、「考える仕事は午前中、作業的な仕事は夕方」など、
自分の体のリズムを把握し、そのときにあった仕事を選択することで、ミスも減り、
業務効率が改善します。

④体調面とメンタル面のケア
自分で自分の心身の健康を保つことは、基本中の基本です。睡眠時間を確保する、ほどよく
運動する、ストレスを感じたら早めに発散する、などをおこない、心身の健康を保つことは、
ビジネスパーソンにとって非常に重要です。


セルフマネジメント研修のアプローチ方法

一口にセルフマネジメントを高める、といっても範囲が広いですし、個人・個社ごとの
課題によってアプローチ方法は様々です。ですので、社員にセルフマネジメント能力を
高めてほしいと言っても、何からやっていいか分からない人がほとんどです。

そこで人事や教育担当者ができる支援のひとつが、社員研修です。
そして、社員研修は個社ごとの課題感にあったカリキュラム、人材の特徴や社風にあった
トレーナー選びによってその効果が大きく変わります。

セルフマネジメント研修には、以下の表にあるように、大きく4つのアプローチ方法があります。

弊社では、個社ごとにフルスクラッチのカスタムメイドで研修をご提案しております。
パートナーとして協力いただいている外部トレーナーが450名以上おり、
個社ごとに合った研修を、バリエーション豊富にプロデュースできます。

無料のお悩み相談は、いつでもウエルカムです!
ぜひお気軽にご相談くださいませ!


セルフマネジメント研修事例紹介

最後に、最近特に評判のよかった、セルフマネジメント研修のカリキュラムを紹介します。
これは、弊社の得意とするマインドセット領域であるアプローチBの内容に重点を置きつつ、
アプローチDのうちのコミュニケーション能力の習得を目指した研修です。

ぜひご参考にしてください。

【テーマ】
セルフマネジメント研修

【ねらい】
・自分の持ち味・大切にしている価値観に気付く。
・自分の仕事の見方を変え、持ち味・価値観を活かせるように仕事を再構築する。
・自分のコミュニケーションスタイルに気づき、タイプ別対応法、状況別対処法を考える。
・相手にわかりやすく伝える基本的な型を習得する。

【内容】
1)自分の持ち味・強みに気付く
事前課題の“一皮むけた経験”や強み発見ワークを通して、自分の持ち味・強みに気付く。
受講者同士でディスカッションをし、お互いの強みの違いや多様性に気付く。

2)自分の大切にしている価値観に気付く
『ワークバリューカード』を用いて、グループでワークをおこない、仕事をする上で自分が
大切にしている価値観に気付く。

3)自分が期待されている役割、行動を知る
「職場からの手紙」を読み、周囲からどのような役割・行動を期待されているのかを知る。
また、文面をそのまま受け取るのではなく、書き手の想いや背景を想像することで解釈の幅を
広げる練習をする。

4)これからの成長のキーワード
リフレーミングワークやジョブ・クラフティング演習を通じて、仕事を“自分ごと”に変える方法を体感しながら理解する。

5)やる気スイッチの違いを知る。
タイプ分けワークを通して、自分のモチベーションの源泉やコミュニケーションスタイルを知る。
さらに、上司のタイプ別コミュニケーションについて自分が取るべきコミュニケーションスタイルを考えグループで共有する。

6)自身のビジョンのプレゼンテーション
“これからのビジョンに向けての具体的な行動”を『考える技術×伝える技術』の
基本的な型を意識してプレゼンテーションする。

7)まとめ
1日の振り返りをし、3ヶ月後までの目標を立てる。
職場で実践することを具体的に言語化し、スケジュールに落とし受講者全体に向けて宣言する。

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