その変化を起こすために、ファシリテーションではどのような工夫をしているんですか?
個人と組織の観点から“気づく”というセッションから始めるようにしています。
「自分の当たり前って?」「うちの会社の当たり前って?」ということから向き合います。
アンコンシャスバイアスが自分にもあるかもしれない、
そして、組織の暗黙のルールとしてアンコンシャスバイアスがあるかもしれない、ということを認識してもらいます。
当たり前をいったん見つめ直すことで、未来に対してどんな影響を与えている可能性があるのかを考え、
自分たちで「未来をこうしたい」と思う先には可能性しかないことに気づいてもらう。
そのうえで、自分たちが「らしさ」を発揮すれば、わが社「らしさ」を発揮すれば、
どんな組織になっていくか、未来がどう変わっていくのか。
どこに対して自分たちの「らしさ」を活かしていくのか、
わが社「らしさ」をどう社会課題につなげていくか、などをしっかりと言語化する。
それによって、自己認識が深まり、一体感が醸成され、組織の力に繋がっていくのだと思います。
その手法として、ファンクショナルアプローチをよく活用しています。
ファンクショナルアプローチの出発点は「何のため」「誰のため」という問いかけです。
何のために、誰のためにという目的を明確にしていきます。
たとえば、
この商品やサービスは「何のため」「誰のため」にその機能(ファンクション)を持って開発されたのか、といったことを考えていきます。
そして、今現状やってることが未来の目的達成のアプローチにふさわしいかどうかということを見つめ、新たな意味づけを行っていきます。
目的ありきになると、色んなやり方があるよね、という考えになりやすい。まさに、アンコンシャスバイアス、
無意識の思い込みや決めつけがあったなぁということに気がついて、イノベーションが起きやすくなるのです。